別府の温泉がピンチ?
6月末に「大分県の温泉がピンチ?」という報道がありました。
(写真はイメージです。)
YAHOOニュースによると、日本一の源泉数と湧出量を誇る別府の温泉が「温度の低下」や「湯量の減少」という問題に直面しているとのこと。
その概要は、大分県と京都大学などが別府市中心部の19の源泉の温度を調べたところ
〇 1870年に100℃近くあったものが、1990年ごろには40℃近くにまで低下した。
〇 その後少し上昇したものの、現在では50℃近くにとどまっている。
〇 約100年後には再び40℃ぐらいにまで下がると予想される。
また、湯量については
〇 高度経済成長期に観光産業が栄え、大量に源泉を掘削し(湧出量が増え)た。
〇(そのため、個別施設の)湯量が減少傾向にあり、温度の低下にもつながっている。
〇 地熱発電に温泉が利用されていることも、湧出量増加の一因と考えられる。
鉄輪の旅館みゆき屋では、2年ほど前に湯量が減り、温泉が利用できないこともあったそうです。
対策としては
〇 昭和期に、別府市内に新たな温泉掘削を認めない特別保護地域を3か所指定した。
〇 それでも問題が解決しないため、2023年に温度の高い温泉が流れる「西部」と「南立石」の2地域で掘削を規制した。
〇 地熱発電を行う業者には、環境に影響を与えないか確認するため、温泉の使用状況をモニタリングすることを条件とする。
日本一の別府の温泉ですらこうした状況になっているのですから、他の温泉地でも温泉資源は大事にしないといけないですよね。
報道内容は、大分県の「別府市温泉資源量調査の結果」に基づくものと思われます。
報道記事と調査結果資料にリンクを貼っていますので、ご興味があればご覧ください。
<参考>
・ 大分県の温泉がピンチ? YAHOOニュース
・ 別府市温泉資源調査の結果 大分県HP
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この記事へのコメント
ほんと驚きですね。
別府の共同湯は減ってきていますし、大規模な宿泊施設が増えたわけではないと思いますが、他の施設と比べると規模が小さい別府の地熱発電の開発が一因なら考えさせられます。
しばらくは枯渇することはないと思いますが、温泉資源は大切にしないといけませんよね。